fc2ブログ

*All archives* |  *Admin*

2008/02
≪01  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28  29   03≫
ロンドンの2階建てバスが下関に
英の2階建てバスが下関に
中国新聞 2008/3/1
 ロンドンのシンボルとして有名な2階建てのバスがロンドン市から下関市に贈られることになり、29日、東京の英国大使館で記念式があった。

 バスは下関市にある旧英国領事館の開設100周年を記念して2006年8月、下関を走ったことがある。市の働き掛けにロンドン市交通局が、世界の6都市に贈る計画に沿って無償で譲り受けることになった。3月下旬から毎週末、下関駅―城下町長府間を定期運行する。

 イギリス好きの私としては、羨ましい話です。

 下関市がこのバスを譲り受けることになった経緯は記事には詳しくないですが、そのきっかけは、旧英国領事館が下関市にあることのようです。

 外国との姉妹都市もそうですが、商業的な理由では、地元を巻き込んで盛り上がることはありません。
 こうした歴史的な背景があると、地元の人たちもこれを誇りに思えるでしょう。

 次回、東京へ行く機会には、ダブルデッカーに乗ってイギリス気分を楽しみながら、オイシイお酒を味わいたいと思います。

 記事には、下関市長とイギリス駐日大使がダブルデッカーとともに英国大使館で撮った記念写真がアップされています。
 結婚の手続きのため、私も一度、妻と英国大使館へ行ったことがあります。

 別の機会でしたが、私がお会いしたことのあるイギリスの駐日特命全権大使は、Sir John Whiteheadでした。
 外交官志望であった私が大使に、「ハロルド・ニコルソンが外交官にとって必要不可欠な資質は誠実さであると、その著書「外交」で主張しているが、どう思うか」と問うたのに対し、それは認めつつも、誠実とは単純な実直さを指すものではないとおっしゃっていたのが印象的です。  

 また、大使がダイアナ妃にお会いしたときの印象などは、流暢な日本語で話されていたのを思い出します。
スポンサーサイト



処分職員また高評価
社保庁、処分職員また高評価 見直し注文を無視
iza.ne.jp 2008/02/27 07:33更新
 社会保険庁が昨秋行った職員の勤務評価で、国民年金保険料の不正免除・猶予問題などで過去に懲戒処分を受けた職員を上位の「S」や「A」評価としていたことが26日、社保庁が民主党の長妻昭衆院議員に提出した資料で分かった。

 職員が懲戒処分を受けた時期はいずれも評価期間内ではなかった。

 これが査定昇給のことを言っているのであれば、昇給日の前1年の勤務成績によって評価されますから、懲戒処分の効力発生日が評価期間内ではないのであれば問題はないと思います。

 たとえ、懲戒処分等が評価期間内であっても、そうした査定に係るマイナス要因と他の業績上のプラス要因による相殺も規定されています。

 しかし、この記事の指摘は、査定昇給の評価期間が短期間過ぎるという問題を提起しているという意味では、非常に考えさせられます。

 
 懲戒処分を受けた職員の昇任規制に関しては、次の人事院のルールがあります。
人事院規則8-20の運用について(平成10.3.31 任企ー83)
第4条関係第9項
 この条の第1項第3号に規定する「人事院の定める期間」は、次の各号に掲げる懲戒処分の種類の区分に応じて、当該各号に定める期間とする。
1~2 略
3 戒告及びこれに相当する処分 1年

 公務員の人事評価制度の導入にあたっては、国でも自治体でもコンサルを入れており、概して、制度としては立派なものが出来上がっているのが通例で、制度構築後の最も大きな課題は、どのような思想をもってその運用にあたるかであると言っても過言ではありません。

 一度受けた懲戒処分により、不当に長い期間において評価が下がるようでは、モチベーションが上がりませんし、ましてやキャリアが台無しになるようでは、人事考課を通じた人材育成とその人材の有効活用は図れません。

 また、この記事では、政治が人事評価や人事異動といった公務員人事にどのような形で、どの程度の関与ができるのかも考えさせられます。
豪の保育所大手、日本進出
豪の保育所大手、日本進出・まず神奈川、英語教育も
nikkei.net 2008/2/18
 世界に1000以上の保育施設を展開する豪123グローバル社(本社ブリスベーン)が日本に進出、直営保育所を4月、神奈川県大和市に開設する。

 幼稚園と保育園の機能を併せ持つ幼保一体型の施設とし、独自の教材、遊具や英語教育カリキュラムで事業展開する。

 こういう施設が近所にあれば、私も娘を通わせたでしょう。

 小学校就学前から英語教育を受けられるのは、語学習得の面から必要条件として理想的です。
熊本市の不妊治療休暇
官庁速報に熊本市の不妊治療休暇に係る情報がありました。

対象:嘱託・臨時職員を除くすべての職員

性別や年齢、子どもの有無は不問

1回の申請につき最長6カ月の期間内

休暇を取得した時間は無給

治療が成功した時点で休暇は終了

治療が成功しない場合、連続して申請することが可能

 同記事には、「市が率先して導入することで地場企業への普及を促す効果も期待」とあります。

 また無給扱いとなっていることからも、制度化にあたっては政策的な配慮があったことが分かります。
県議費用弁償 見直し十分か
県議費用弁償 見直し十分か(秋田県)
2008年2月23日 読売新聞
 県議が議会に出席する度に支給される交通費などの費用弁償。
 見直しを協議してきた県議会は改革案を決め、改正条例案が2月議会に上程された。
 改革案では、宿泊の有無にかかわらず支給されてきた宿泊費を宿泊した場合に限ると改めた。
 しかし、交通費の実費支給は見送られ、「支給する理由がない」と指摘される日当については議論もされないまま残され、改革を尽くしたとは言い難い内容になっている。(早川悦朗)

 毎日の通勤ではなく、一時期について、県のように広域から通勤することとなる場合、その形態や距離等の実態に応じて費用弁償を行う制度を構築するのは、意外と困難なものかもしれません。

 職業公務員のように出張が頻繁にあるような場合、実費弁償が原則である旅費においても一定の定額制が認められることにも合理性があります。

 同記事には、全国市民オンブズマン連絡会議の新海聡事務局長の言葉として、「日当は戦後の食糧難時代の配給制度で配給キップが使えない場合に日当の形で弁当代を支給したもの」である、とあります。

 日当については、その歴史的背景のほか、民間企業の旅費における支給実態を調べる必要があるでしょう。
土曜会と高田英樹氏
 今日は日帰りで、東京へ行ってきました。

 高田英樹氏の講演を聞くためです。

 本日の高田氏の講演は、土曜会という歴史ある勉強会でのもので、高田氏に会の運営者のかたをご紹介頂き、メンバーではない私もご厚意で参加させて頂くことになりました。

 今日の出来事については、後日、高田氏のブログにもアップされるのではないかと思います。

 講演後は約1時間30分の質疑応答でした。
 私にとって圧巻だったのは、この質疑応答における高田氏の対応でした。

 質疑応答では、「財務省」「イギリス」といった高田氏のキーワードに関わることだけでなく、同氏の職務とは関係のない様々な事柄について、オーディエンスから質問が飛び交います。高田氏は、そのすべてに対してご自身の意見とその裏づけとなる根拠を披露していきました。その知識の該博さは正に驚きでした。


 さて、この質疑応答の中で、高田氏は「お金のかからない地方」に触れました。

 地方に関して、高田氏は私と異なる見解をお持ちのようなので、また別の機会に高田氏と「地方」の政策について議論したいと思います。
倍率なんと54倍 清掃作業員
倍率なんと54倍 奈良市の清掃作業員募集 初の女性応募も
産経新聞 2008.2.20
 奈良市の環境清美部で、平成9年度以来11年ぶりとなる清掃作業員の新規採用試験の出願者を募ったところ、定員3人に対し162人の応募があり、競争倍率は過去最高の54倍に達した。

 今回の新規採用も、一連の見直しのうち、年齢構成の適正化を図るため実施された。募集期間は今月初旬から15日間だったが、出願が殺到。

 いろいろ不祥事のあった奈良市の環境清美部での採用ですが、これだけの出願が殺到した理由は、市人事課によると「ほかの採用試験が終わった時期に募集があったことが大きいのでは」ということらしいです。

 受験資格は、「昭和48年4月2日以降に生まれた人」としただけなので、学歴詐称の心配はないようです。


 さて、近年、定員管理調査の検収の際、技能労務職員の採用状況の調書も併せて提出し、ヒアリングを受けます。

 その際「年齢構成の適正化を図るため」という理由が通じるでしょうか。

 定員適正化計画の目標数値が達成できれば、どの職種を何人採用しようが、それは各自治体の裁量であり、県や総務省から指示されることではありません。

 官から民へという流れの中で、公務における技能労務業務の縮小という趣旨ならば、また話は別です。
3500万円で麻酔科医を募集
3500万円で麻酔科医を募集 市立泉佐野病院
iza.ne.jp 2008.2.20
 大阪府泉佐野市立泉佐野病院が、公立病院では異例の高額となる最高3500万円の年間報酬を条件に麻酔科医3人を募集していることが20日、分かった。

 病院は「救急対応を含む手術には麻酔科医は不可欠。拠点病院としての機能を維持したい」と説明している。

 病院によると、年間報酬は勤務日数に応じて2500万~3500万円。経営トップで特別職の病院事業管理者の2倍以上となる。病院の常勤医師は平均1350万円程度という。

 泉佐野市立泉佐野病院の給与関係の例規は見た事がないので、どのような方法により、これだけの報酬を支払うのか興味のあるところです。

 管理者も医師だとすれば、建前上、一般の医師の給料月額が管理者のそれを超えるわけにはいかないでしょうから、医師手当などの特殊勤務手当で、麻酔科の医師については、他科医師とは違う算定を行うのでしょうか。

 全部適用になったことにより、管理者の責においてある程度の経営の自由を得たわけですから、目指す経営目標の達成のため、麻酔医の確保が必要と判断するのであれば、このような形の給与面でインセンティブを与えるのも一法でしょう。

 人材確保策としては、これとは趣旨に違いがあるものの、東北大学では優秀な教授の月給を最高20万円上乗せする制度を創設するそうです。

 これも国立大学のままではできなかったことで、法人化したからこそできることです。

東北大、「抜群教授」に特別手当 最高月20万円
asahi.com 2008年02月14日
 東北大学が新年度から、優れた業績をあげた現役教授を「抜群教授」に選び、月給を最高20万円上乗せする。国立大では初めての制度といい、学外から優秀な「頭脳」を獲得するとともにその流出を防ぎ、世界最高水準の大学を目指す。

 正式な称号は「ディスティングイッシュトプロフェッサー」。
 初年度は学内の約800人の教授から3%にあたる25人を選び、月額10万円を基本に最高20万円の特別手当を支給する。東北大教授の年間の平均給与は1101万円(06年度)なので約1割(最高で約2割)の上乗せになる。任期は3年で再任も可能。

 東北大学の試みについては、近いうちに浜松市学生寮時代の先輩である廣瀬明さんに、所見を訊いて見たい思います。
燃料手当、支給企業の約1割で増額
燃料手当、支給企業の約1割で増額・労務行政研究所調べ
2008年2月20日 日経産業新聞
 労務行政研究所の調べによると、原油価格が高騰するなかでも、燃料手当などを増やしたのは支給企業の約1割にとどまっていることが分かった。

 見直した企業のほとんどが緊急に見直すのではなく、通常の見直しの一環で対応している。

 燃料手当や寒冷地手当を支給している企業38社のうち、灯油価格の値上がりに対応した企業はわずか5社(13.2%)。検討中の企業も6社(15.8%)にとどまっている。

 原油高による各種影響の中で、ガソリンの暫定税率の廃止について、今日も管氏と東国原知事の討論会がありました。

 東北地方では、灯油券を配る動きもあったと聞いています。

 灯油需要に関しては、季節的なものであり、一時的な側面が強いことも影響しているのではないでしょうか。
 この話題は世間を騒がせているようでいて、記事中、「緊急に見直すのではなく、通常の見直しの一環で対応している」とあることから、現実には、それほど緊迫した問題と捉えられていないということでしょうか。
「ご当地弁当」で自治体と協定
コンビニ各社、「ご当地弁当」で自治体と協定締結
asahi.com 2008年02月20日20時05分
 コンビニエンスストア業界で、地方自治体と協定を結ぶ動きが広がっている。

 主な狙いは「味」。コンビニは全国一律の手堅さに定評があるが、地方では地元の食材や味付けにこだわった商品が好まれるという。

 各社は自治体の協力で食材の幅を広げ、「ご当地弁当」などの開発につなげたい考えだ。

 地域ブランドとしての自治体オフィシャルドリンクというアイデアもありました。

 近所のコンビニで全国の旬の食材やそれを使った料理が楽しめたらいいですね。

 コンビニでは、これまでにもオニギリや洋菓子などで個性を競って来ていますから期待できます。


(参考)
 自治体オフィシャルドリンクについては、小島卓弥氏の政策空間での論考「自治体オフィシャルドリンク制度の適用可能性」を参照
民間解放・市場化テスト
戸籍届など民間解放・市場化テスト、24業務を追加
nikkei.net 2008.2.19
 政府は市町村での窓口業務のうち、住民異動届の受け付けや戸籍の届け出など24種類を民間に開放する方針を決め、市町村に通知した。

 新たに民間に委託できるようになるのは、住民異動届と児童手当の各種申請書・請求書、国民健康保険関係の届け出の受け付けや、被保険者証の交付など24業務。

 日本では官への信頼がないと思う反面、逆に官でなければならないと主張する人もいます。

 保育園経営や学校給食など、民営化を進める流れがある中で、こうした事業の民営化に反対し、官直営を望む声もあります。

 行革の中での民営化の話になると、私はいつも日本と欧米の民主主義の歴史の違いを想起します。

 少なくとも私がイギリスで接する機会のある労働者階級の庶民は、官をそれほど信頼していないというか、官に対して期待していない印象を受けます。

 庶民層による革命のなかった日本の歴史の中で、日本人には、「官」に対して欧米民主主義国のそれとは異なる心理があるのではないだろうか、というのが、私の長年の仮説です。

 民の力で民主主義を勝ち取った欧米の「官」に対するスタンスと日本人のそれとの違いは、この歴史の過程で生じたものではないでしょうか。

 心理面でこうした実態があるのか、また、あるとしてもそれを論証するのは、非常に困難なことでありますが、この社会の実像が、こうした思想背景の具現であろうと思います。
次世代育成と不妊治療、そして人材確保
 不妊治療への助成団体について調べてみたところ、「不妊治療助成自治体」サイトがありました。

 厚生労働省の情報では、特定不妊治療助成事業の概要があります。

 キヤノンでは、不妊治療のために、最大100万円の補助金が出るそうです。

 シャープでは、最大500万円の低利融資制度があるとする記事もありました。


 この電気業界の動きが自動車業界へも広がっているようです。

日産、不妊治療に有給休暇使えます 自動車メーカーで初
asahi.com 2008年02月14日16時47分
 
 日産自動車は13日、不妊治療にも有給休暇を使える新たな休暇制度を4月から導入する、と発表した。
 不妊治療を目的に有給休暇を認める制度は、松下電器産業など電機各社で広がっているが、自動車メーカーでは初めて。ダイハツ工業も導入を検討中だ。

 不妊治療以外でも、育児、介護、結婚、配偶者の出産を休暇の対象とし、いずれの場合でも有給5日、無給7日の年間計12日の休暇を取得できる。
時間外勤務の管理(その2)
 ブログ「初心忘るべからず」のtihoujiti様の記事「問題の所在は」」経由で、昨日の記事「時間外勤務の管理」で検討した時間外勤務に関連して、考えてみました。


教員給与に残業手当 教職調整額見直しの方向-勤務時間管理など課題も・文科省]
2月9日15時1分配信 時事通信

 文部科学省は9日、公立小中学校の教員給与に、時間外勤務手当を導入する方向で検討に入った。
 仕事のどこからが残業かを明確に区分することが難しい教員については現行、給与月額の4%を残業分とみなした「教職調整額」が一律支給されているが、同省は勤務実態に応じた公平な配分に改める方針だ。



 古い資料となりますが、「教職員給与の在り方に関するワーキンググループ(第15回)」で配布された「教職調整額の見直しについて(案)(資料2-1)」に、教員に時間外勤務ではなく教職調整額が支払われる背景として、次のようにあります。

 教員の職務は自発性・創造性に期待する面が大きく、夏休みのように長期の学校休業期間があること等を考慮すると、その勤務の全てにわたって、一般の公務員と同様に、勤務時間の長短によって機械的に評価することは必ずしも適当ではなく、とりわけ時間外勤務手当制度は教員にはなじまない。

 この考えに則って、法整備がされています。(「同資料2-2「時間外勤務に関する法令上の根拠」を参照)

 では、この考え方がどうして見直されるようになったのかというと、次の点が指摘されています。

① 昭和41年の勤務状況調査の結果と比べ、残業時間が増加している。また、同結果によれば、例えば、通常期の小中学校の教諭の1日あたりの平均残業時間が5時間以上の者がいる一方で、0分の者もいるなど、教員間の勤務時間の差が著しく大きくなってきている。(教員勤務実態調査暫定集計の結果)

② 教員間の仕事量への負担感の差が開いている。(文部科学省が平成18年に実施した教員意識調査の結果)


 以上のことから、教職調整額の制度と実態との乖離が進んできていることから、教員に一律支給されている教職調整額の在り方について見直しを行う必要がある、ということになっているようです。(「今後の教員給与の在り方について(答申素案)」の「第3章 メリハリある教員給与の在り方」参照)

 時間管理がなじまないと言いつつ、平均残業時間を5時間とか0分などと算出しているということから、正規の勤務時間という概念は教員にもあるようです。

 質的なものというか、個人の仕事のデキに対する納得度を考えると、時間管理に馴染まない側面があるのも分かります。

 また、同じ教員でも小学校、中学校、高校で異なるでしょうが、クラブ活動の指導等、確かに正規の勤務時間外に通常の教育活動の一環として行うものもあると思います。

 しかし、基本的には、決められた時間内で、求められる質を成果としてアウトプットする、というのは、教育公務員であろうが、一般行政職であろうが、民間人であろうが変わりないのではないでしょうか。

 求められる成果が明確でないと時間管理が不明確になり、適正な労務管理の根本が揺らぎます。

 その求められる成果を明確にするのが目標管理制度における目標設定であり、それを補完するのが上司との面接制度ではないでしょうか。

 再任用職員を校長に充てるという記事も見られますが、短時間職員を常勤の職の時間外勤務に相当するような業務に補完的に任用することなどはできないのでしょうか。

 これも、「増員により空き時間を増やし、その空いた時間に本来業務を行う」といった考えと同じで対症療法的な措置であり、根本的な解決にはなりません。

 本市の教育委員会の指導主事の先生とも話しましたが、教員自身が発想の転換をして仕事のやり方を変え、そのための環境整備を進めなければ、今のまま時間外勤務手当を導入しても混乱を招くだけであろう、ということでした。

 市立高校や義務教育における市費負担教員を持つ自治体においては、教育公務員に関することとはいえ、気になるトピックです。

 kei-zu様は、2008年2月12日の記事「公立保育園:出産時の入園予約制度 東京・品川区」に関連して、保育行政OBのかたとお話をされたようです。

 私も今回の件では、教育委員会の指導主事とお話をする機会を持ちましたが、こうして、フト疑問に思ったことについて、その現場のプロから直接所見を伺えるというのは、非常に刺激的で恵まれたことだと思います。

(参考)
財務省の主張:財政制度等審議会 財政制度分科会 財政構造改革部会(平成19年10月12日)
文部科学省の主張:教育委員会月報 平成19年7月号(No.694)
時間外勤務の管理
大阪市、カラ残業を全庁調査
asahi.com 2008年02月12日13時16分

 大阪市職員がカラ残業への協力を拒んだ同僚に暴行を加えて傷害容疑で逮捕された事件を受けて、平松邦夫市長は12日、カラ残業の全庁調査を指示した。

 市はICカードの貸し借りによるカラ残業や勤務中の抜け出しがないか、2月中に全職員への聞き取り調査をすることを決めた。

 ICカードは06年10月、カラ残業防止のために本格的に導入されたが、これまでに7人がカードを悪用し、諭旨免職や停職処分を受けている。


 カラ残業防止のために導入されたICカードでカラ残業を企てるとは、大胆不敵です。

 ICカードの導入は、労務管理の徹底のためには有用な手段であると考えますが、こうした記事を読むと、二の足を踏んでしまいます。

 忌引休暇の不正申請やこうしたカラ残業などのような非違行為には、性悪説では片付けられない愚かさを感じます。

 本来、時間外勤務は、職務命令があって初めて行われるものですが、職場によっては「事後申請&事後確認なし」となっている時間外勤務管理の実態を改め、「事前申請事後確認」の原則を徹底する必要があるでしょう。
高田英樹氏の英国財務省における論考
内閣総理大臣の政策会議の一つに「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」があります。

 平成20年1月22日(火)に行われた第11回会議において、私がブログの中でも時々言及しているインターネット上の資料が参考資料として採用されています。

 それは、私が懇意にしていただいている高田英樹氏の論考で、同日の会議の資料4「英国における公務員と議員の関係」の中で採用されています。

 高田氏の英国財務省勤務時における所見は、私のブログの自己紹介の記事でも言及していますが、これは比較行政学としても秀逸であり、一つの論考として出版に耐えうる内容を擁しています。

 私は、高田氏のブログ「日英行政官日記」の読者です。最初、これだけの内容を擁するものが無料で誰でも閲覧できるということが、非常に驚きでありました。
職員数十人解雇を検討
職員数十人解雇を検討 公立米内沢病院
asahi.com 2008年02月10日
 北秋田市米内沢の公立米内沢総合病院(鈴木紀行病院長、252床)で、4月から病棟を縮小し、それに伴い技師や事務員らを数十人程度解雇する方向で検討されていることがわかった。
 医師不足で収入が減り経営が立ちゆかなくなったためだ。



 行政には継続性が必要ですが、病院事業が縮小され、それに伴い余剰が生じた場合には、分限解職は可能でしょう。

 これは、「育児休業中の解雇」の中でも検討しました。

 組合を構成する自治体間で余剰を生じた職員の受け入れ努力をする必要もあるでしょうが、事務職ならばまだしも、医療技術職は職種変更しなければ、これも難しいと思います。

 構成団体の平成21年度末までの定員適正化計画の進捗状況にもよりますが、定員削減の中で、事務職の受け入れも困難なのが現実です。

 事業を継続する場合でも、各自治体ではその経営形態を含めた手法について頭を悩ませているようです。

 病院経営は、一自治体の問題ではなく、公がやるべきことと民がやるべきことを整理した上で、自治体病院の役割を再考し、そのあり方を検討する必要があるでしょう。 
自己啓発休業による自治大入校
 自己啓発等休業により、研究政策大学院大学との連携プログラムのほか、自治大のプログラム受講のため入校することは可能か

 この私の疑問を自治大学校校長の椎川氏に個人的に照会したところ、同氏のブログの記事「自己啓発休業による自治大入校」の中で、ご丁寧な回答を頂きました。

 椎川氏の個人的なお考えとして、
 任命権者からの推薦が必要ですから、その書類が提出されることが絶対要件です。
 とされています。

 私のような者の突拍子もない質問を真摯に受け止め、教務の方々とご検討して頂き、またご自身の前向きな見解を公に表明して頂いたことに対して、心から感謝と敬意を表します。
プロフィール

きんた

Author:きんた
Yahooブログ「ある地方公務員の隠れ家」(since 2007/2/24)から移転しました。

【自己紹介】
・1964年 静岡県浜松市生まれ

【趣旨】
まちづくりと公共政策について考えます。
本ブログは私的なものであり、私の所属する組織の見解を反映するものではありません。

【論文等】
政策空間 2007年10月
複線型人事は新たなモチベーション創出への挑戦
政策空間 2009年2月
資源ベース理論による自治体人事戦略の構築

【連絡先】
下のメールフォームからお願いします。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
ブログ内検索
検索キーワード10
最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ
最近のトラックバック