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職能給と能力主義の皮肉
Idyllic

写真は「イングランド 写真の日々」から「Idyllic
by ukphotography


私が好きなイングランドがここにあります by 曽野田欣也


 職階制を廃止し、人事評価を規定する改正地方公務員法は、前国会においても可決されず、継続審議となりました。

 改正地方公務員法は、職務給原則の徹底を謳っています。これは、職能給制が職員の高齢化とともに人件費を肥大化させたことも、改正の要因であろうかと思います。

 職務給の場合、同一労働同一賃金に近い運用になります。管理職手当の定額化もこの考え方に近いものです。

 人件費高騰の原因は、職能給制そのものではなく、同制度を適切に運用してこなかったことにあります。つまり、職能給制は職員の能力向上に伴い上昇する賃金制度のはずなのにも関わらず、能力の評価もなく定期的に昇給させてきた運用が問題であるということです。
 そのような運用を行ってきた結果、職能給制度のメリットをスポイルし、また、公務員にとっての能力とは何か、あるいは各職務の級における職務・職責の定義を明確にして来ませんでした。

 しかし、こうした運用が公務に限らず、終身雇用制である労働文化を持った日本には合っていたと言えます。

 日本型の職能給制を批判し、欧米から導入された「実績主義」「成果主義」「能力主義」といった人事給与制度が持て囃された後に今は廃れて久しいですが、職能給制は本来「能力主義」の給与制度であるにも関わらず、能力主義とは対照的な年功主義的運用がされたという点は皮肉です。

(参考)
石田光男「仕事の社会科学
田中真樹「ブルーカラーの職能資格等級の決定に関する考察
谷内篤博「ポスト職能資格制度としてのコンピテンシーモデルに対する一考察」(論題のみ)
労政時報 2006.7.14「青天井で設定していた職能給を 等級別レンジ給に改める際の考え方
磯谷明徳「補論 職能資格制度と職能給 職能資格制度と職能給
田口朝光「職能給・成果主義とのたたかい」(労働者側の視点)
経団連「仕事・役割・貢献度を基軸とした賃金制度の構築・運用に向けて」概要
経団連「今後の賃金制度における基本的な考え方
横山千秋「人を活かすトータル人事制度
人事院「今後の公務員給与の決定原則
同志社大学「実問題としてのモチベーション研究」(若い学生のものの見方を知るには面白い資料)
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プロフィール

きんた

Author:きんた
Yahooブログ「ある地方公務員の隠れ家」(since 2007/2/24)から移転しました。

【自己紹介】
・1964年 静岡県浜松市生まれ

【趣旨】
まちづくりと公共政策について考えます。
本ブログは私的なものであり、私の所属する組織の見解を反映するものではありません。

【論文等】
政策空間 2007年10月
複線型人事は新たなモチベーション創出への挑戦
政策空間 2009年2月
資源ベース理論による自治体人事戦略の構築

【連絡先】
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