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病院経営と定員管理
鳥取市立病院:職員増で医師確保 条例改正案、9月議会に提案へ
毎日新聞 2008年8月8日 地方版
 鳥取市の竹内功市長は7日の定例会見で市立病院(同市的場1)の正職員の定数を増やすための条例改正案を9月定例市議会に提案すると発表した。市立病院は医師不足のため小児科の休止に追い込まれる見通し。医師の人数を増やすことで労働条件を改善し、医師確保につなげたい意向だ。

 市立病院を持つ自治体において、定員適正化は、非常に頭の痛い問題になる場合があります。

 国は総人件費改革として、公務員定数の削減を国是として掲げ、市立病院を持つ自治体も持たない自治体も一律に4.6%の人員削減を求めています。この4.6%に病院を含むことにも、当然、意味はあります。

 しかし、鳥取市くらいの規模の自治体にとっては、病院における職員数の増減が、定員管理に非常に大きく響きます。つまり、医師や看護師の採用退職者数が、そのまま定員の増減率に大きく反映されるのです。

 また、医師や看護師不足がこれだけ大きな問題として取り上げられていることから明らかなとおり、病院経営を継続することは非常に困難なことですが、市立病院の医師や看護師が数多く退職していってしまい、病院経営と市民生活に支障が出ているような自治体では、逆に行政職員の削減に努力しなくても、定員適正化は達成できてしまう、という笑うに笑えない現象がおきます。

 病院定数を増員することは、行政職員の更なる減員を求められます。それでも、地域住民の安全・安心のため非常に賢明な選択であり、市民本位の勇気のある政策であると評価できます。

 それでも、行政職員の削減にも限界があります。そこで、行革推進法第55条第5項は、地方公営企業の独法化を求めてもいます。
(記事続き)
 現行の条例は、市立病院の職員定数を382人と定めており、現在は医師47人、看護師236人、その他の職員93人が勤務している。市は医師75人、看護師263人を目標にしている。

 市は、定数増により疲弊を理由にした勤務医の大学への異動や退職を防ぎたい考え。また、現在は嘱託として雇用している臨床研修医を、より労働条件のいい常勤正職員として雇用できるようにして医師確保につなげたいという。

 竹内市長は「定数増で医師にとって魅力的な条件を整え、医師確保につなげたい」と話している。
【宇多川はるか】
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プロフィール

きんた

Author:きんた
Yahooブログ「ある地方公務員の隠れ家」(since 2007/2/24)から移転しました。

【自己紹介】
・1964年 静岡県浜松市生まれ

【趣旨】
まちづくりと公共政策について考えます。
本ブログは私的なものであり、私の所属する組織の見解を反映するものではありません。

【論文等】
政策空間 2007年10月
複線型人事は新たなモチベーション創出への挑戦
政策空間 2009年2月
資源ベース理論による自治体人事戦略の構築

【連絡先】
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