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昇格選考のフィルター 2
 第2のフィルターは、
職務遂行能力は、経験年数に正比例する。
というものです。
1年目より2年目。2年目より3年目の方が、職員の職務遂行能力は上がると考える仮説です。これは、査定昇給前の定期昇給の考え方の基礎にもなっています。また、注意しなければならないのは、経験年数による職務遂行能力にも二つの物差しがあり、一つは配属先の当該業務に対するものであり、もう一つは、一般的な行政組織の中で求められる職務遂行能力です。

 これには、学歴による差を無視しているという指摘もありますが、選考対象者の抽出の時点で、高卒より大卒の基準経験年数の方が少ないのが普通であり、この学歴による抽出条件の違いが、学歴による職務遂行能力の修得効率の違いを勘案しているものだと私は考えています。なぜなら、大卒であったとしても、法科出身者ばかりとは限りませんから、大卒者がすべて法令に対して親和性が高いとはいえないからです。

 選考対象者を学歴ごとの経験年数で抽出する限り、この仮説は抽出の段階で採用されていると私は考えます。

  第3のフィルターは、
ある経歴がある職務に対して有効であるためには、その前に一定限度の経歴又は学歴がなくてはならない。

 昇格のためには、昇格前に一定の実務経歴がなければ昇格後の職務を果たすことができないという仮説です。これは研究職の場合には有用な仮説で、研究の補助員の場合、必ずしも当該研究に関する基礎理論を学んでいるとは限りません。したがって、研究補助員の経歴は、研究員への昇格に当たって、必ずしも有用な経歴とはなりません。専門職には適用されうる仮説ですが、基礎自治体では、あまり必要のない仮説だと思います。

 第4のフィルターは、
ある職務に対して同じくらい有効な学歴と経歴は、それぞれ同等と考えられる。

 これは前提条件として、「同程度に有効」という場合の「程度」がどのくらいのものであるのか、という計測がされていないといけません。昇格対象の職務に対して必要とされる経歴と同程度の学歴を設定するわけですが、学歴を重視していない場合は、この仮説は必要ありません。

 第5のフィルターは、
一定以上の学歴や経歴は、それ以上いくら増加しても有効性は増加しない。

 これは経済理論のようなもので、学歴と経歴の有効性は限界的に逓減するということです。
 経歴について例えると、一定の職務で1年目に100のことを学んだとすれば、2年目には50しか学ぶことはないでしょう。そして、3年目には10か20のことしか学べないのではないでしょうか。この逓減率は、その経歴により異なります。部署内でのジョブ・ローテーションの有無によっても異なります。

 学歴の場合も同じことが言えます。いくつもの学位を持っていることが必ずしもインテリではありません。

 次回は、昇格基準のフィルターの残り3つを取り上げます。

(参考文献)
浜野美雄「配置・昇進」(帝国地方行政学会)
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プロフィール

きんた

Author:きんた
Yahooブログ「ある地方公務員の隠れ家」(since 2007/2/24)から移転しました。

【自己紹介】
・1964年 静岡県浜松市生まれ

【趣旨】
まちづくりと公共政策について考えます。
本ブログは私的なものであり、私の所属する組織の見解を反映するものではありません。

【論文等】
政策空間 2007年10月
複線型人事は新たなモチベーション創出への挑戦
政策空間 2009年2月
資源ベース理論による自治体人事戦略の構築

【連絡先】
下のメールフォームからお願いします。

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