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「よくやった手当」廃止
民間なら当たり前…「よくやった手当」廃止 都外郭団体
朝日新聞 2008/11/30
 東京都の外郭団体・都道路整備保全公社は、功労のあった職員に毎年6月に支給してきた5万~15万円の手当を来年度から廃止する。その名は「よくやった手当」。

 02年度に導入され、「作業マニュアル見直し」「正確な金銭集計」「積極的な場内清掃」などの取り組みに対し、翌年度に支給してきた。今年度も、80人に計520万円が支払われた。

 「民間なら当たり前の内容ばかり」「支給額が高すぎる」。都議会で批判を浴びて、消えることに。その決定こそが、「よくやった」。

 業績評価による賞与査定としてならば、あながち的外れな手当でもないでしょう。しかし、記事の中で批判されているように、「作業マニュアルの見直し」などが評価の対象では、不適切な手当であると批判されても致し方ないでしょう。

 一つの手当の妥当性や合理性という点で、この「よくやった手当」は、その名称から怪しい雰囲気を醸し出していますが、功労に対して給与面で手当てするという趣旨では、査定昇給や賞与の成績率にも同様の怪しさが内在し得ます。つまり、言い換えれば、「査定昇給」や「賞与査定における成績率」というもっともらしい大義名分であっても、評価の対象の妥当性や評価の基準の合理的がなければ、これは「よくやった手当」と何ら変わるところはありません。目標管理制度を中心に行われている自治体の人事考課制度において、目標設定度と達成度の評価が重要である由です。

 しかし、記事中「民間なら当たり前の内容ばかり」という指摘は、見方が甘いのではないでしょうか。「民間」のケースを引き合いに出すほどのことでもなく、行政本体から見ても合理性がない手当であるからです。いずれにせよ、外郭団体への出資金の一部あるいは全部が税金であることを考えれば、プロパー職員に限らず非正規職員の勤務条件を含め、その人事給与制度には行政本体によるチェックが必要です。

 私の場合、経験がないので分かりませんが、想像するに、手当で評価されるより上司から「よくやった」という一言をもらえる方が、きっと嬉しいと思います。
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プロフィール

きんた

Author:きんた
Yahooブログ「ある地方公務員の隠れ家」(since 2007/2/24)から移転しました。

【自己紹介】
・1964年 静岡県浜松市生まれ

【趣旨】
まちづくりと公共政策について考えます。
本ブログは私的なものであり、私の所属する組織の見解を反映するものではありません。

【論文等】
政策空間 2007年10月
複線型人事は新たなモチベーション創出への挑戦
政策空間 2009年2月
資源ベース理論による自治体人事戦略の構築

【連絡先】
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