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地域手当で攻防
地域手当で攻防 多摩地域26市
asahi.com 2008年12月09日
自治体職員の給与を決める労使交渉のシーズン。今年の多摩地域のキーワードは「地域手当」だ。地域の実情にあわせた金額を基本給に上乗せする手当だが、国が指定する支給率を超えると特別交付税減額などの「罰則」がある。多摩26市のうち13市が超過団体で、引き下げを求める市では交渉が難航しているところもある。(上林格)
(記事続き)
 国が指定する地域手当の支給率は、都と特別区の18%を最高に3%の武蔵村山市まで6段階にわかれる。都内で超過団体が多いのは、支給率が都より低い自治体も都と同じペースで地域手当を引き上げてきたためだ。

 都は07年から4年かけて、地域手当を段階的に18%に引き上げる一方、相当分の基本給を引き下げる方針を決めている。09年1月からは現在の14.5%から16%に引き上げる予定だ。

 一方、国は「自治体間の給与に格差が生じるのは避けられない」との立場から国基準の徹底を通知。今年は超過した場合は特別交付税の5割減額という罰則をちらつかせている。このため財政に余裕がない自治体は、一気に国の基準にあわせる動きになった。

 07年度決算で経常収支比率が102.1%と26市最悪のあきる野市は、地域手当を国基準の10%まで4.5ポイント引き下げた。基本給の1.4%引き下げなどとあわせ1億4千万円の歳出削減になる。「職員の給与のために交付税を減額されるのは市民に説明がつかない」と担当者。東村山市も労組と8回の交渉の末、地域手当と基本給を引き下げた。

 青梅市は不交付団体だが、下水道事業費36億円の償還金について低利の借り換えを認めないと国から通知され、昨年1.5ポイント引き上げた分を国基準まで戻した。借り換えが認められなければ利息分の差額は約6億6千万円にも及ぶ。「いまは忍の一文字です」と市幹部。

 小平、東大和、武蔵村山の3市は労使交渉が難航、12月議会に関係議案の提出は難しいという。「基本給も地域手当も両方下げるのでは職員は制裁を受けるようだ」と同情的な担当者もいる。日野市は年明けから交渉を再開する。

 超過団体のうち4市は逆に地域手当を引き上げた。財政的に余裕のある三鷹市と羽村市は「国の基準の決め方が不透明で実態にあっていない」と、隣接市に比べ低い支給率に反発する。小金井市と東久留米市は、市条例で支給率の引き上げを定めているための引き上げで、他の市とは事情が異なる。立川と調布の両市は据え置いた。

 超過団体ではない市でも交渉が難航している。13市のうち10市の国基準は15%で、町田市など5市は都と同じペースで給与改定してきた。本来なら都並みに16%に上げる段階だが、妥結した3市はいずれも0.5ポイント上げて国基準にそろえた。稲城、福生、清瀬の3市の労組側は「方針変更は受け入れられない」として反発している。

 地域手当 国の給与構造改革として、国家公務員の基本給を06年からの5年で4.8%引き下げる一方で新設された。主に民間賃金の高い地域に勤務する職員に適用される。地方自治体にも適用され、支給率は3~18%の6段階に国が指定している。支給額は基本給や扶養手当の合計額に国が指定する支給率をかけたもの。総務省は、地元の官民格差の実態に沿った改定を徹底するよう全国の自治体に通知している。
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きんた

Author:きんた
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【自己紹介】
・1964年 静岡県浜松市生まれ

【趣旨】
まちづくりと公共政策について考えます。
本ブログは私的なものであり、私の所属する組織の見解を反映するものではありません。

【論文等】
政策空間 2007年10月
複線型人事は新たなモチベーション創出への挑戦
政策空間 2009年2月
資源ベース理論による自治体人事戦略の構築

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