社会の正義・公益のために税金を使いたい
2009-11-22(Sun)
公務員の勤務条件は、民間準拠によります。具体的には、給与や勤務時間などは民間の状況を調査して人事院が勧告をし、政府が関係法案を国会に提出するというプロセスを経て決定します。公務員の仕事は、どのようなプロセスによって決まって行くのでしょうか。これも政策が法案化され、国会に提出されることにより実現していきます。この政策の実現が公務員の仕事になります。
公務員の勤務条件も仕事も民主的なプロセスを経て決定しますが、大きな違いは公務員の勤務条件は民間準拠でも、その仕事は民間準拠ではない、という点です。つまり、民間では、売れるものを基準にサービス(言い換えれば、社員の仕事)が決定し、そのサービスの売り上げに応じて給与や勤務時間といった勤務条件が決まります。民間では、仕事と勤務条件は密接な関係にあります。民間では景気の落ち込みにより、売り上げが減り、それに伴い給与が下がり、残業が減るなどして労働時間が短縮されます。公務員の給与も民間準拠により下がることになります。
行政の歳入も同じで、景気に左右されますが、歳出である仕事は景気に左右されることはありません。つまり、不景気においても公務員の仕事は減らないわけです。それどころか、行政の仕事は、景気対策の面で増えることになります。公務員の勤務条件と仕事量とは、民主的なプロセスを経て決定されますが、相互に有機的な関係はないため乖離する現象が生じているといえます。
仕事は増える一方なのに給与が下がる、といった矛盾を感じつつ仕事をしている公務員は多いと思います。人事院が2002年に初めてマイナス改定を勧告した頃から、人事院勧告制度の限界と不合理が指摘されて来ました。その結果として公務員の労働基本権の回復が議論されているのかもしれません。
仕事が増えた、と捉えるのも一つの見方ですが、新たな役割を担ったと考えることもできます。変化に対応し会社組織を存続させることが民間経営者の役割であるように、行政も社会の変化に対応し政策の選択をしなければなりません。地方は分権の中で、これまで国が国民に説明して来たものを、自ら市民に説明できることが求められています。また、庁内分権では、自分の担当分野に限られた責を負うのではなく、行政が決定した政策判断について、職員は現場で市民に語り掛ける機会を持てるのです。
高田英樹氏が、日経ビジネスのインタビューを受けています。
その中で高田英樹氏は「多くの人がムダに思うようでも、一部に必要としている人がいる予算があります。こうした予算を削るのであれば、必要としている人を説得しないといけません」と述べています。この説得は、事業仕分けでできるものではなく、議員も含めた公務員が汗をかくべきところだと私は考えます。
なお、高田氏のインタビューに関する考察として、労務屋氏の「若きキャリア官僚の秋」をご覧になってください。
公務員の勤務条件も仕事も民主的なプロセスを経て決定しますが、大きな違いは公務員の勤務条件は民間準拠でも、その仕事は民間準拠ではない、という点です。つまり、民間では、売れるものを基準にサービス(言い換えれば、社員の仕事)が決定し、そのサービスの売り上げに応じて給与や勤務時間といった勤務条件が決まります。民間では、仕事と勤務条件は密接な関係にあります。民間では景気の落ち込みにより、売り上げが減り、それに伴い給与が下がり、残業が減るなどして労働時間が短縮されます。公務員の給与も民間準拠により下がることになります。
行政の歳入も同じで、景気に左右されますが、歳出である仕事は景気に左右されることはありません。つまり、不景気においても公務員の仕事は減らないわけです。それどころか、行政の仕事は、景気対策の面で増えることになります。公務員の勤務条件と仕事量とは、民主的なプロセスを経て決定されますが、相互に有機的な関係はないため乖離する現象が生じているといえます。
仕事は増える一方なのに給与が下がる、といった矛盾を感じつつ仕事をしている公務員は多いと思います。人事院が2002年に初めてマイナス改定を勧告した頃から、人事院勧告制度の限界と不合理が指摘されて来ました。その結果として公務員の労働基本権の回復が議論されているのかもしれません。
仕事が増えた、と捉えるのも一つの見方ですが、新たな役割を担ったと考えることもできます。変化に対応し会社組織を存続させることが民間経営者の役割であるように、行政も社会の変化に対応し政策の選択をしなければなりません。地方は分権の中で、これまで国が国民に説明して来たものを、自ら市民に説明できることが求められています。また、庁内分権では、自分の担当分野に限られた責を負うのではなく、行政が決定した政策判断について、職員は現場で市民に語り掛ける機会を持てるのです。
高田英樹氏が、日経ビジネスのインタビューを受けています。
その中で高田英樹氏は「多くの人がムダに思うようでも、一部に必要としている人がいる予算があります。こうした予算を削るのであれば、必要としている人を説得しないといけません」と述べています。この説得は、事業仕分けでできるものではなく、議員も含めた公務員が汗をかくべきところだと私は考えます。
なお、高田氏のインタビューに関する考察として、労務屋氏の「若きキャリア官僚の秋」をご覧になってください。
財務省の主計官補佐が国家戦略室に 「英国出向経験」で起用
MSN産経ニュース 2009.9.28 21:07
高田氏のますますのご活躍を祈念しております。
MSN産経ニュース 2009.9.28 21:07
財務省は28日、高田英樹主計官補佐(36)を大臣官房付兼内閣府秘書室に異動させ、国家戦略室のスタッフとする人事を発令した。戦略室に現役官僚が入るのは初めて。
高田氏は平成15年から約3年間、英財務省へ出向した経験がある。英国の予算編成の実情や政治家と官僚の関係を分析した報告書が、菅直人国家戦略担当相の目に留まり、戦略室への起用につながったという。
高田氏は平成15年から約3年間、英財務省へ出向した経験がある。英国の予算編成の実情や政治家と官僚の関係を分析した報告書が、菅直人国家戦略担当相の目に留まり、戦略室への起用につながったという。
高田氏のますますのご活躍を祈念しております。
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