職員提案の意見実施
2009-11-30(Mon)
「職員提案の意見実施」として、官庁速報(2009年11月27日)に、本市の記事が載っていました。職員の提案制度は、別段珍しい取組みではありません。多くの自治体で取り組まれています。磐田市には、行革の「カイゼン報告」制度は実施していますが、いわゆる職員提案制度の要綱はありません。
磐田市の取組みが記事として取り上げられたのは、その手法がユニークだったからでしょう。今回の職員提案に当たって、市長は4月の就任直後から全課を対象に課ごとの職員ミーティングを行い、その中で自分の方針を述べた上で、職員に提案の提出を求めました。提案は自分の課のことに限らず、他部署の分掌に関しても積極的に提案することが求められました。
集まった提案から実施するものの選定に当たっては、選定委員会などは設置しませんでした。すべての提案はイントラを通じてすべての職員が目を通し、各職員が「すぐに取りかかれるもの」「翌年度以降に取り組めむべきもの」を選定し、各課でそれをまとめました。つまり、自分たちで提案したものを自分たちで選定し、自分たちで提案を実践するという、職員参加型のやり方であったわけです。
こうした方法により進めた職員提案は、非常に長い時間を要しました。市長と職員とのミーティングは市長就任直後から始まりましたから、12月1日からの実践までほぼ7カ月、言い換えれば、職員の声を聞くのに任期の8分の1を費やしたわけです。
さて、それでは提案の選定について考えてみます。
現状を良しとする職員は、当該事項について発言をしないわけですから、提案数は単純に考えても、その倍のスタンスがある、と考えました。また、一つの提案が、何を課題と捉えたものなのか。どのようなアプローチでその課題を解決しようとするものなのか。同じ課題を違うアプローチで解決しようとする提案はないか。同一課題の提案間で、費用対効果の比較衡量はしたか。相反する課題はないか。課題としての優先順位は何を基準につけるか。提案が課題解決のために十分具体的で実現可能性はあるか。そもそも課題の捉え方自体が適切か。既に実施済み、あるいは実施中の施策が、なぜ改めてこの提案の中にあるのかなど、いろいろ考えてみました。
職員提案の意見の選定については、結論が出ました。後は12月1日から実践するのみです。後日、この「職員提案」をリーダーシップ論の視点から考えてみたいと思います。
(参考)
木下敏之「第8回 職員提案制度の活性化の鍵」(ITPro)
磐田市の取組みが記事として取り上げられたのは、その手法がユニークだったからでしょう。今回の職員提案に当たって、市長は4月の就任直後から全課を対象に課ごとの職員ミーティングを行い、その中で自分の方針を述べた上で、職員に提案の提出を求めました。提案は自分の課のことに限らず、他部署の分掌に関しても積極的に提案することが求められました。
集まった提案から実施するものの選定に当たっては、選定委員会などは設置しませんでした。すべての提案はイントラを通じてすべての職員が目を通し、各職員が「すぐに取りかかれるもの」「翌年度以降に取り組めむべきもの」を選定し、各課でそれをまとめました。つまり、自分たちで提案したものを自分たちで選定し、自分たちで提案を実践するという、職員参加型のやり方であったわけです。
こうした方法により進めた職員提案は、非常に長い時間を要しました。市長と職員とのミーティングは市長就任直後から始まりましたから、12月1日からの実践までほぼ7カ月、言い換えれば、職員の声を聞くのに任期の8分の1を費やしたわけです。
さて、それでは提案の選定について考えてみます。
現状を良しとする職員は、当該事項について発言をしないわけですから、提案数は単純に考えても、その倍のスタンスがある、と考えました。また、一つの提案が、何を課題と捉えたものなのか。どのようなアプローチでその課題を解決しようとするものなのか。同じ課題を違うアプローチで解決しようとする提案はないか。同一課題の提案間で、費用対効果の比較衡量はしたか。相反する課題はないか。課題としての優先順位は何を基準につけるか。提案が課題解決のために十分具体的で実現可能性はあるか。そもそも課題の捉え方自体が適切か。既に実施済み、あるいは実施中の施策が、なぜ改めてこの提案の中にあるのかなど、いろいろ考えてみました。
職員提案の意見の選定については、結論が出ました。後は12月1日から実践するのみです。後日、この「職員提案」をリーダーシップ論の視点から考えてみたいと思います。
(参考)
木下敏之「第8回 職員提案制度の活性化の鍵」(ITPro)
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