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内部調達人事とエンプロイアビリティ
Sweetsらぶ! 
写真は「Plumerian cafe -365photo-」から
Sweetsらぶ!」 by nanami



 役所の世界では、終身雇用が当たり前になっています。大学を卒業してから60歳になるまで、40年近く同じ組織で働くことになります。

 行政事務に携わっている市役所職員の場合、5年程度で異動を繰り返すのが一般的です。若手職員の異動サイクルは比較的短く、3年程度とされています。新人の配置は「10年3部署」と市役所の世界ではよく言われます。
 
 私が市役所に採用されたときの人事係長の方が、新人の説明会で「君たちにはゼネラリストになることが期待されている」とおっしゃていました。3年から5年程度での異動は、ゼネラリストとして養成することが目的と言えるでしょう。

 人事異動は適材適所が基本ですが、「どこでも誰とでも仕事を任せられる人材」であることが理想です。特定の分野でしかモチベーションを維持できないとか、特定の人とは相性が悪いというのは不都合です。少し古い言葉を使えば、この職員のエンプロイアビリティは低い、と言わざるをえません。

 いろいろな部署を経験した職員ほど、職員としてのエンプロイアビリティが高いと推測されます。人事異動は職能開発の手段であり、各部署でどのような仕事ぶりであったかを検証することは個々の職員のキャリア形成にとって非常に重要です。

 しかし、人には適性があります。職業的な興味や関心があるのも事実です。誰とでも何でもできるスーパーマンはいません。また、合併して組織が大きくなり、業務の専門化が進むに従って、新たな業務への対応は難しくなります。小さな組織のときは誰にでもできたものがで、大きな組織になると特定の人にしかできないものになってきたりします。

 合併による影響は所与ですから、職員個人として重要なのは、所与の条件に自分の能力を合わせるようにする努力の一言です。これまで内部調達人事が当然の組織では、職員のキャリア形成や能力開発には、人事がその責任を負って来ました。しかし、20年程前からは、職員の自律的な能力開発が求められています。「自ら考え行動する職員」を理想の職員像としている自治体は多いと思いますが、これもこうした流れの一部です。エンプロイアビリティに関心のなかった我々公務員は、合併により悠長ではいられなくなりました。

 合併後の17万都市の行政は、私にとってもキャリア上の挑戦です。人口9万人だった旧磐田市での経験だけでは明らかな不足を感じています。そこで、私は自主勉強会などをいくつかやっています。その中には個人的に具体的な検定試験などを目標にしているものもあります。これは、自分のエンプロイアビリティを高めるための自律的な努力です。こうした行動を起すことにより、何より毎日の仕事がおもしろくなり、行政の役割に対しても遣り甲斐を感じられるようになって来るのですから不思議なものです。

(参考)
濱口桂一郎「日本型雇用システムにおける人材養成と学校から仕事への移行(PDF)」(2009/7/21)
谷内篤博「プロフェッショナルの人材マネジメント(PDF)」(2007)
厚生労働省「エンプロイアビリティの判断基準等に関する調査研究報告書について
厚生労働省「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会報告書」平成14年7月31日
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プロフィール

きんた

Author:きんた
Yahooブログ「ある地方公務員の隠れ家」(since 2007/2/24)から移転しました。

【自己紹介】
・1964年 静岡県浜松市生まれ

【趣旨】
まちづくりと公共政策について考えます。
本ブログは私的なものであり、私の所属する組織の見解を反映するものではありません。

【論文等】
政策空間 2007年10月
複線型人事は新たなモチベーション創出への挑戦
政策空間 2009年2月
資源ベース理論による自治体人事戦略の構築

【連絡先】
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