理性、感性、公共性
2010-05-07(Fri)

写真は「Plumerian cafe -365photo-」から
「音楽と写真」 by nanami
行政の仕事は、まず法令ありきです。したがって、その解釈と運用をめぐって、公務員は融通の利かない人間になりがちです。その中でも、行政の内部管理に従事する職員は、融通の利かない人間の中でも最も融通の利かない人種かもしれません。自分は、その人種の一人ではないかと自省することしきりで、先般も「自治体職員有志の会」のMLで手に入れた「クレド」を携帯するようにしたところです。
公務員は、自分では理性的に仕事をしていると思っているうちに、大事な感性を失っているのかもしれません。しかし、何事もバランス感覚が重要です。思えば、懇意にして頂いているnanamiさんは写真家でもありますが、ギうタリストの方から次のような非常に困難な依頼を受けたそうです。
音楽を聴いて、受けたイメージで写真を撮ってみて
私は、ミュージシャンや写真家といったアーティストに対する憧れがあります。彼らは非常に創造的な人たちで、その音楽や写真から湧き出てくるような何かを感じるときがあります。そういうものを「無」の状態から創り出すというアーティストを私は尊敬します。写真家でいえばnanamiさんはもちろん、他には故前田真三氏がいます。ミュージシャンで一人名前を挙げると、ギタリストの山本要三氏がいます。Ain Soph「妖精の森」での山本氏のソロは、私が高校生のときに初めて耳にしましたが、いま改めて聴いてみても鳥肌が立ちます。
思えば、調査や統計数値などといった事実に基づき、理詰めで政策を作り説明責任を果たしていく人たちの中にも、「感性」を感じさせる人がいます。眼の付け所というか、眼を付けたものから発想をしていくプロセスに政策企画者としての感性を感じさせます。私は、これを「政策センス」と呼んでいます。
思えば、私も高校・大学時代はギタリストでしたからアーティストでした。
私の作ったこの曲のイメージで、ソロを弾いてみて
と友人に頼まれたものでした。私のソロは、一度たりとも友人の曲に採用されることはありませんでしたので、私に音楽のセンスがないのは諦めています。本業の行政の方でも、まだ私の施策が採用されたことはないのですが、こちらのセンスの欠如についは、退職するまで諦めるつもりはありません。
nanamiさんのこの写真は、そのイメージの元となった音楽を聴いてみたくなる一枚です。
スポンサーサイト